久しぶりに御嶽の沢へ

9/27 赤茶けたナメとナメ滝の続く御嶽一の美渓

 久しぶりに講習会で御嶽の沢へ行く。ちょうど6年前のこの日の御嶽山の噴火以来、御嶽方面の沢へ行く機会がなかったが、火山事故以来の入山規制も徐々に解除され、今年は御嶽山の剣が峰や王滝山頂まで時間制限はあるが行けるようになり、落ち着きを取り戻してきたので、こちらの沢にも目を向けることができるようになった。

 この鈴カ沢東股は、御嶽一の美渓としてよく登られている沢だが、塾としては15年振りだ。今回も、前回同様東股の右俣を田の原駐車場に上がるルートとし、前夜田の原駐車場に車を2台デポする。前回は9人パーティで三沢橋から遡行し、田の原バス停からの最終バスの30分前に着いたが、今回は8人パーティで東股橋から遡行して田の原の車道に出たのは日没間際の18時過ぎ、自身の体力低下と前回パーティとの技量の差を痛感した講習会となった。

鈴が沢橋を渡ったところにあるゲートから林道を歩く。ゲート手前に4~5台程度の駐車スペースがある。

東股橋から入渓する。ここまでの林道は、以前と比べかなり荒れており、陥没個所も多く、車は通れない。

赤茶けたナメの多い沢だ

最初に現れる大滝。この滝は登れないので右岸を大きく高巻く。巻き道は不明瞭で、特に中段部分がグズグズの急斜面なので要注意。踏跡に従えば、ドンピシャで滝上に出る。

大滝上の最初の滝は右壁を登る。最初は少し被っており、次の一歩が逆相のツルツルの岩で難しい。中段からはしっかりとしたガバがある。

上の滝からはナメとナメ滝が続く。大釜をもったトイ状の滝が多い。

大きく、深い釜を持った小滝が多く、ほとんどの滝が登れるが、登れないところも、巻き道は明瞭だ。

明るく開放的な赤茶けたナメ床は気持ちが良い。

水流が途切れ、岩床の下から水が湧き出てきてつくられた釜。上は大釜を持つトイ状の滝。上の滝は登れないので右岸から小さく巻く。

広々としたナメ床の先にきれいなナメ滝が懸かる。

標高1600m 右岸枝沢との出合

ナメ床と左岸側にスラブの側壁が続く。

立派な滝だ。ここは手前の左岸側に懸かる枝沢の滝を登り高巻く。

滝上もナメ床とスラブの側壁が続く。

左岸側の側壁が洞窟状になっている。前方の滝は登れず右岸を高巻く。踏跡は明瞭だ。

トイ状のナメの大滝は右側壁をトラバースし、水流右を登るルートと左岸のガレから高巻くルートがあるが、今回は2手に分かれてそれぞれのルートを登る。巻く方が簡単だ。

ナメ滝の上も深い釜を持ったナメの小滝が連続して懸かる。

標高1700m 二俣。右俣は水量が極端に少なく、わかりにくい。田ノ原駐車場へ向かう場合、出合から入らずに左俣をそのまま進み、左俣の大滝手前から尾根越えして入った方がよい。

出合から右俣に入ると2つの登れない滝がある。手前の滝は岩が脆く、かぶり気味の滝なので厳しい。上の大滝は全く登れず、右岸のヤセ尾根から大きく高巻く。ルート取りが難しい。

大滝の上に出る。

大滝の上も滝場が続く。

左俣を上がる尾根越えルートをとると、この滝の下に出る。ホールドが細かく、ヌルヌルなので注意が必要だ。

この滝を最後に滝らしい滝はなくなる。

最後は藪漕ぎなしに車道に出る。