土室川水系一の秀渓

4/17 古の山入りの尾根から入渓する土室川水系一押しの沢

 土室川の支沢や尾根の名称は難しく、昭文社の古い登山地図や小金沢公園にある看板、各沢に懸る橋の名称、大菩薩連嶺に関する古書を見ても違いがあり、特定できない。ただ牛の寝通りの尾根を挟んだ小菅集落と大月側の集落とで名称の違いがあり、おそらく昭文社の古い登山地図は小菅側から聞き取って記載したものと思われる。古老からの聞き取りなので、聞き間違えた名称がそのまま記載されているところもあり、確定はできない。今回下降に使った尾根の名称はヒロヨシ尾根と書かれているのが多いが、昨年会った小菅の古老の猟師さんから聞いた話では狩場尾根と言い、小菅の方たちが土室川へ降りるときによく使っていた尾根だという。おそらく岩科小一郎著「大菩薩連嶺」に記載のある山入りの尾根だと思われる。

 今回は、この狩場尾根を下降に使って狩場沢とスベリッパ沢との出合に降りる。狩場尾根は土室川左岸の尾根の中では、非常に歩きやすい尾根だ。ここに記した狩場沢も岩科小一郎著「大菩薩連嶺」ではヒロヨシ沢、小金沢公園の案内板では白良沢、堰堤に書かれてあるのはへ六沢となっているが、昭文社1996年版「大菩薩連嶺」ではカリバ沢、林道に架かる橋や堰堤下にある水位観測装置にはカリバ沢となっているので、白良沢はカリバ沢、今回遡行した825m付近の二俣の右の沢をカリバ沢右俣とする。

 カリバ沢右俣は、松姫湖左岸の沢の中では傾斜のあるナメ滝を連続して懸け、そのほとんどが登れる非常に楽しい沢だが、これでもかというほど滝を懸ける沢なので、最後の方は勘弁してぇ~といいたくなる沢だ。岩が脆く、ヌメリの強い非常に滑りやすい滝の連続する沢なのでロープを出す回数や遡行人数、遡行者のレベルによって差が出てくる沢でもある。

カリバ沢は堰堤の上から滝場が連続する。

二俣出合下の滝。右側から登れそうだが、まだ入り口の滝でもあるので、ここは滝左側の急なガレルンゼから巻く。ここには腐った木の階段の跡と思われる残骸がわずかに残る。

右俣は出合から滝が連続する。

2番目の滝の登攀。ヌルヌル、ツルツルで岩が脆く注意が必要だ。

ナメの小滝が多いがヌルヌルで岩も脆い。

 

 

 

 

 

 

小滝でも小難しい登攀が続く。

ホールドが細かく、ヌルヌルだ。

右の滝はかなり水を浴びそうなので右岸のルンゼから高巻く。

 

 

 

 

 

 

 

中ほどにあるワサビ田跡

 

 

 

 

 

まだまだ滝場が続く。

傾斜は緩くなってきたが、滝場が続く。

山抜けで土砂が沢床を埋める。山抜け前は滝場が続いていたものと思われる。

山抜け箇所上部も滝場が続く。

ヌメリがますます多くなる。岩もボロボロで、もった岩が剝がれるので気が抜けない。

最後の最後まで滝がこれでもかと続く。最後の2段10mほどの滝はロープが必要だ。

カリバ沢右俣の水源はワサビ田跡だ。

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