大菩薩の知られざる秘渓

9/13 松姫湖左岸の沢はナメ滝の連続する美渓だ!

 講習会で土室川のシンケイタキ沢へ行く。土室川水系の沢は、ダム工事が始まる以前から沢登りの対象として見過ごされていたが、流程は短いが、ここはガイド本で紹介するまでは全く遡行者のいない沢だった。松姫湖の左岸には舗装された林道があるが、ダムの連絡通路のトンネル出口が鉄柵で封鎖されており、関係者以外の通行はできない。左岸の沢の入渓は松姫峠から丸川峠に続く牛の寝通りの登山道を使い、牛の寝通りから派生する尾根を下降しなければならないので、ある程度沢慣れた方でないと難しい。このシンケイタキ沢は、シンケイタキ橋の上で大ハゲ沢とシンケイタキ沢とに分かれ、さらにシンケイタキ沢は標高835m付近二俣で右俣、左俣に、右俣は910m付近で右沢と左沢とに分かれ、いずれもナメ滝を連続して直線的に牛の寝通りの稜線につめ上げている。今回は、その中でも倒木が少なく、きれいなナメ滝の連続する右俣左沢を遡行する。

シンケイタキ沢左岸枝沢を下った本谷。ここから遡行する。

タツビ尾根を下り大ドケ鞍部からシンケイタキ沢左岸枝沢を下降する。タツビ尾根は急な尾根なので、チェーンアイゼンがあると便利だ。左岸枝沢は最初の下りはガレた急斜面だが、落石に気をつければ問題なく下れる。タツビ尾根から派生する枝尾根は、最後は懸垂となるので枝沢を下った方がよい。

最初に現れる直瀑8m

ナメ滝とナメ床の続く非常にきれいな沢だ。

右俣左沢はほとんど源頭までナメ滝が続く。

右俣左沢の逆さくの字4×5m滝。左右ともに登れるが、初級者にはロープが必要だ。

ナメ滝が途切れることなく延々と続く。左沢は倒木も少なく、きれいな沢だ。

シンケイタキ沢の大滝(2段10m)は右壁が登れるが、岩が脆いので要注意。

ほとんど源頭まで水が涸れることはない。登山道まで一登りだ。

 

 

 

 

沢登り教室

前の記事

奥武蔵の秀渓