小難しい滝の連続する楽しい沢

5/29 下流部の滝の登攀に意外と時間がかかる

 大洞川手戸沢は、古いガイドブックで紹介されているが、なぜかあまり人の入らない静かな沢だ。ここは15年ほど前に1度最後のCS滝まで遡行したことがあり、ほとんどすべての滝が登れて面白かった記憶があるが、短い沢にもかかわらず下流部は滝場が連続し、ホールドが細かく、ヌメリの強い高度感のある10m前後の手強い滝もあって、滝をすべて登ると意外と時間がかかる。なかなか面白く、登攀的には手強い沢だ。ガイドブックのグレードより体感的には上の中級レベルの沢だ。

入渓は、雲取林道入口にある駐車帯から少し雲取林道を行った祠のある所から急な尾根を下る。尾根はかなり急なのでトラロープが張られている。

大洞川との出合は滝となっている。

最初の連続する滝は、少し濡れるが簡単に登れる。

F3は左壁を登り、上段は右のガレルンゼを上がり巻く。巻き上がったところに炭焼窯の跡がある。

F4は階段状の滝だ。

 

続く傾斜の強いナメ滝群はヌルヌル、ツルツルで右から巻く。

3mほどの滝は左側を上がる。ホールド、スタンスはあるが、岩が脆く滝の落ち口の岩壁が少し被っているので慎重に上がる。

正面の滝は、前回は左壁を登った記憶があるのだが、今回は時間がなく、右岸を大きく高巻いて、出口の大滝もすべて巻いてしまう。大滝に下りるところに明瞭な巻き道がある。大滝を登攀する場合は、この滝を登るか、左岸の急斜面から巻く。

出口の大滝。下流部の滝の登攀ポイントとなる滝。前回は右壁を登ったが、高度感があり、ヌメリも強いので難しい登攀となる。今回は、入口の滝からすべて高巻いて大滝の上に出る。ここは入口の滝(前の写真)からすべて巻いた方が安全だ。

前半最後の滝の登攀

上部は荒れた河原が広がる。今回は、公共交通機関を利用して参加された方がいるので、帰りのバスの時間があり、ここで引き返す。

大滝は懸垂で。

F3も懸垂で…。

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